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軽貨物の安全管理者講習の受け方|対象者・費用・受講の流れ

黒ナンバー事業者向けに、貨物軽自動車安全管理者講習の対象者・費用・受講できる機関・選任までの流れを整理しました。

執筆・査読: 軽配送Labo 編集部(株式会社ファンリミット) /

一次ソースを確認して執筆し、査読のうえ公開しています。現場コメントは実際に軽配送に携わる運営メンバーが書いています。 記事の作り方

貨物軽自動車安全管理者講習は誰が受けて、どう申し込むのか

黒ナンバーで貨物軽自動車運送事業を営む事業者は、法人・個人事業主を問わず、営業所ごとに「貨物軽自動車安全管理者」を選任する義務があります。安全管理者になるには、国土交通省が登録した講習機関で「貨物軽自動車安全管理者講習」(5時間)を受講するのが基本の方法です。受講自体は申込→受講→修了証取得という単純な流れで、費用の目安は3,700円程度です。1人で事業をしている場合は、自分自身がこの講習を受けて安全管理者になるケースが大半です。

この記事で分かること

  • 誰が講習を受ける必要があるか(対象者の条件)
  • 講習時間・費用の目安と、受講できる機関の種類(eラーニング/対面)
  • 受講から選任・届出までの流れ
  • 講習を受けなかった場合に起きること
  • よくある疑問への回答

この記事は「講習そのものの受け方」に絞って解説します。安全管理者制度の背景・経過措置・業務記録や事故記録の詳しい要件は、貨物軽自動車運送事業 安全管理者の選任義務化(2025年4月施行)で詳しく扱っているので、制度の全体像を知りたい場合はそちらを先に読むと理解しやすいです。

軽配送業界ではどうなのか

軽バン1台の個人事業主にとって、この講習は「誰かに任せられる仕事」ではありません。営業所が1つで運行しているのが自分だけという事業者は、基本的に自分自身が安全管理者講習を受けることになります。従業員がいる場合や、配偶者・家族従業者がいる場合は、その人に受講してもらって選任することも可能です。

すでに一般貨物自動車運送事業(トラック)で運行管理者として選任されている人は、貨物軽自動車安全管理者講習を受けずに、その運行管理者を安全管理者として選任できます。兼業で大型トラックの運行管理をしている事業者は、この要件に当たるかどうかを先に確認すると、余計な講習を受けずに済みます。

制度・データで見る対象者と費用

独立行政法人自動車事故対策機構(NASVA)が公表している料金表では、貨物軽自動車安全管理者講習は対象者を「貨物軽自動車運送事業の用に供する自動車の運行の安全の確保に関する業務を行うに当たり必要な事項に関する知識の習得を目的とされる方」、講習時間は5時間、手数料は3,700円としています。選任後は2年ごとに定期講習の受講が必要です。

安全管理者として選任できるのは、次のいずれかの要件を満たす人です(NASVA公表の案内より)。

  • 貨物軽自動車安全管理者講習を選任の日前2年以内に修了した者
  • 貨物軽自動車安全管理者講習を修了し、かつ貨物軽自動車安全管理者定期講習を選任の日前2年以内に修了した者
  • 貨物軽自動車運送事業者が一般貨物自動車運送事業等を経営する場合、その運行管理者として選任されている者

受講できる機関は国土交通省が公表している「登録貨物軽自動車安全管理者講習機関の一覧」で確認できます。2026年9月時点で、NASVA・ヤマト・スタッフ・サプライ・一般社団法人全国軽貨物協会など17機関以上が登録されており、実施方式はeラーニングと対面の両方があります。全国の自動車教習所が登録しているケースも多く、地元の教習所で対面受講できることもあります。開催地・日程・申込方法は機関ごとに異なるので、国交省の一覧で近隣の登録機関を確認し、各機関へ直接問い合わせて予約するのが実際の進め方です。

現場目線で見るとどうか

具体例で見る受講から選任までの流れ

例えば、軽バン1台で営業所を1つ持つ個人事業主の場合、実際の流れはこうなります。

手順

  1. 1登録講習機関を選ぶ — 国交省の登録機関一覧から、eラーニング対応の機関(すぐに受けたい場合)か、近隣で対面受講できる機関(直接質問したい場合)かを選ぶ
  2. 2申込み・受講する — 各機関のサイトや電話で申込み、5時間の講習を受ける。eラーニング形式なら配送の空き時間に分割して受けられる機関もある
  3. 3修了証を受け取る — 受講後に貨物軽自動車安全管理者講習修了証明書が交付される。これは選任の届出に添付するので保管しておく
  4. 4安全管理者として選任し、運輸支局に届出る — 選任年月日・修了年月日を記載した届出書を、営業所を管轄する運輸支局に提出する。届出事由が発生した日から1週間以内に提出が必要

既存事業者(令和7年3月31日までに経営届出済み)であれば、選任自体は令和9年3月31日(2027年3月末)まで猶予がありますが、講習機関の予約が混み合う時期は日程が取りにくくなります。これから黒ナンバーで新規開業する場合は猶予がなく、事業を開始するまでに速やかに選任が必要になる点は軽配送の開業届出の出し方と合わせて確認しておくとよいでしょう。

よくある質問

Q. 講習はどこで申し込めますか。 国土交通省が公表している「登録貨物軽自動車安全管理者講習機関の一覧」から、希望する実施方式(eラーニング/対面)の機関を選び、各機関に直接申し込みます。NASVAや全国軽貨物協会など、業界団体が登録機関になっているケースもあります。

Q. オンラインだけで完結しますか。 機関によって異なります。登録機関一覧ではeラーニングのみ、対面のみ、両方対応の3パターンが混在しているので、申込み前に各機関の実施方式を確認する必要があります。

Q. 従業員の講習費用は経費になりますか。 講習手数料は事業運営上の費用なので、確定申告では研修費や支払手数料といった科目での経費計上が一般的と考えられます。具体的な科目の判断は税理士や税務署に確認するのが安全です。

Q. 一度受講すれば一生有効ですか。 いいえ。選任後は2年ごとに定期講習を受ける必要があります。初回の講習(5時間)と定期講習は別物として管理してください。

注意点

⚠ 予約の後回しはリスクになる

既存事業者には2027年3月末までの猶予がありますが、「まだ時間がある」と後回しにすると、期限が近づく時期に登録講習機関の予約が集中し、希望の日程で受けられなくなる可能性があります。新規開業の場合は猶予がなく、事業開始までに選任が必要なので、届出のタイミングと合わせて早めに機関を調べておくことが望ましいです。

⚠ 修了証の保管を忘れない

講習を受けただけでは手続きは完了しません。修了証明書は運輸支局への届出に添付が必要なので、受講後すぐに保管場所を決めておくと、届出の段階で慌てずに済みます。

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まとめ

貨物軽自動車安全管理者講習は、国交省の登録機関で5時間・3,700円程度で受けられる講習です。1人で事業をしている場合は自分自身が受講して選任されるケースが多く、受講後は修了証を保管し、1週間以内に運輸支局へ届出をする流れになります。既存事業者には猶予期間がありますが、予約の混雑を避けるためにも早めに登録機関を調べておくのが実務的な進め方です。