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委託先を複数に分けるメリット・デメリット

業務委託の軽貨物ドライバーが委託先を1社にするか複数に分けるか迷ったときの、メリット・デメリットと判断の目安を整理しました。

委託先を複数に分けるとはどういうことか

軽配送の仕事の受け方には、大きく分けて「1社と専属契約を結んで働く」やり方と、「複数の運送会社・配送アプリと契約し、案件を組み合わせて働く」やり方があります。後者は一般に「掛け持ち」と呼ばれ、平日は定期配送を中心に行い、空いた時間に別の会社のスポット案件を組み合わせるといった働き方が典型例です。

どちらが優れているという単純な話ではなく、それぞれにメリット・デメリットがあります。この記事では、委託先を複数に分ける働き方を検討している人向けに、判断材料になるポイントを整理します。

メリット1: 特定の委託先への依存度が下がる

委託先を1社に絞ると、その会社の案件量や方針の変化がそのまま自分の収入に直結します。契約している案件が突然の打ち切りになるケースもあり、その場合は次の仕事が決まるまで収入が途絶える可能性があります。

委託先を複数に分けておくと、一方の案件が減った時期でも別の委託先の仕事でカバーしやすくなり、収入源が特定の1社だけに依存しにくくなります。閑散期の落ち込みを別の案件で補う工夫については、閑散期の収入を安定させるための工夫でも詳しく触れています。

メリット2: 自分の都合に合わせて仕事を組み合わせやすい

業務委託やスポット案件を活用すれば、休日や空き時間を使って案件を受けることができ、本業やプライベートの予定に合わせてスケジュールを調整しやすくなります。決まった曜日・時間に縛られにくいスポット案件を組み合わせることで、繁忙期にまとまった収入を狙う、閑散期は稼働を抑えるといった調整もしやすくなります。

デメリット1: スケジュール管理の負担が増える

複数の案件を受ける場合、配送時間が重なったり、移動時間に余裕がなくなったりすると、遅配やトラブルにつながる可能性があります。1社専属であれば会社側が案件の割り振りやスケジュール調整をある程度代行してくれることが多いのに対し、複数委託先になると、案件同士がぶつからないように自分でスケジュールを管理する必要が出てきます。

デメリット2: 契約ごとに条件がバラバラで管理が煩雑になる

軽配送の案件は、報酬体系や支払時期、手数料の有無、キャンセル時の扱いなどが契約先によって異なります。委託先が1社であれば把握すべきルールは1セットで済みますが、複数に分けると、それぞれの契約内容・締め日・手数料を個別に管理しなければなりません。あとから認識の違いが生じないよう、契約前に業務内容や費用負担の範囲を確認しておくことが重要です。

デメリット3: 1社あたりの取引量が減り、サポートを受けにくくなることも

専属契約でまとまった案件を受けている場合、車両故障や急病などのトラブル時に、委託先が代車の手配や代わりのドライバーの手配をサポートしてくれることがあります。委託先を複数に分けて1社あたりの関わりが薄くなると、こうした手厚いサポートを受けにくくなる可能性がある、という考え方もあります。逆に、フリーランス的に複数の委託先と付き合う場合は、トラブル対応や経理業務も自分で担う場面が増えやすい傾向があります。

委託先を複数に分ける前に確認したいこと

- 本業がある場合は、副業の可否・事前申請の要否を就業規則で確認する - 各契約先の報酬体系・支払時期・手数料・キャンセル規定を書面やメールで残しておく - 案件が重なりそうな曜日・時間帯を洗い出し、無理のない稼働計画を作る - 車両故障や急病時、誰にどう連絡するかを委託先ごとに整理しておく

判断の目安

営業や自己管理に時間を割いてでも収入源を分散させたい人、特定の1社に依存するリスクを避けたい人には、委託先を複数に分ける働き方が向いていると考えられます。一方、配送以外の管理業務にあまり時間を取られたくない人、未経験でまずは手厚いサポートを受けながら慣れたい人は、1社専属から始めて、慣れてきたタイミングで案件を広げていく方法も選択肢になります。

観点1社専属委託先を複数に分ける
収入の依存度1社の案件量に左右されやすい特定の1社への依存を下げやすい
スケジュール管理委託先が調整してくれることが多い自分で重複を避けて管理する必要がある
契約管理の手間ルールは1セットで済む契約ごとに条件・締め日を把握する必要がある
トラブル時のサポート代車手配・代走などを受けやすい傾向委託先ごとの対応力に差が出やすい
働き方の自由度委託先の割り振りに沿って動く空き時間や希望条件に合わせて組みやすい

上記はあくまで一般的な傾向であり、実際の対応は契約先の規模や方針によって差があります。契約前に、報酬体系・手数料・トラブル時のサポート範囲を個別に確認しておくことが欠かせません。

開業がまだの方は、軽配送の開業届出の出し方貨物軽自動車運送事業の経営届出(黒ナンバー)もあわせてご覧ください。

本業がある場合は特に注意

会社員として本業を続けながら委託先を増やす場合、就業規則で副業が制限されていたり、事前申請が必要だったりするケースがあります。無断で複数の委託契約を結ぶとトラブルにつながる可能性があるため、始める前に本業側のルールを確認しておきましょう。

この先の一歩

委託先を複数に分けるかどうかは、収入の分散と管理の手間のどちらを優先するかで変わってきます。まずは1社の案件量や条件を把握したうえで、単価や稼働時間の考え方を整理した軽配送ドライバーの収入はどう決まるかも参考にしながら、自分に合った受け方を検討してみてください。