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稼ぐ方法・収益改善

閑散期の収入を安定させるための工夫

軽配送で収入が落ち込みやすい閑散期に向けて、繁忙期の売上の使い方・複数案件の組み合わせ方・準備の進め方を整理しました。

軽配送の収入はなぜ季節で波打つのか

軽配送の仕事は、荷物の量そのものが季節によって変わるため、月によって収入が上下しやすい構造になっています。引っ越しシーズンの3〜4月、お中元・お歳暮の時期、年末年始などは荷物が集中して件数を確保しやすい一方、業界メディアの調査では軽貨物運送業の閑散期は一般的に2月・8月と言われており、6月頃も企業や人の動きが鈍化して荷物量が落ち込みやすい時期とされています。

さらに、悪天候や災害で物流そのものが止まってしまう時期も、予測しづらい閑散期として重なることがあります。件数が減ると売上も落ちますが、車両の維持費や保険料といった固定費は季節に関係なくかかり続けるため、閑散期は「入りが減って出はそのまま」という状態になりやすいのが実情です。

この波は多くのドライバーに共通するもので、個人の営業努力だけで完全になくすのは難しい面があります。だからこそ、閑散期が来ること自体を前提にした準備をしておくと、収入の落ち込みに振り回されにくくなります。

繁忙期の売上を「閑散期の原資」として考える

閑散期の対策としてよく挙げられるのが、繁忙期にできるだけ件数をこなし、その売上の一部を閑散期に回すという考え方です。繁忙期にある程度の運転資金を確保できていると、閑散期にも慌てずに過ごしやすくなるとされています。

具体的には、繁忙期の売上をすべて生活費に充ててしまうのではなく、閑散期の固定費(車検・保険更新・車両ローンなど)を見越して一定額を分けておく方法があります。

  • 月ごとの売上・経費をおおまかに記録し、繁忙期と閑散期の差を把握する
  • 閑散期に発生しやすい固定費(税金の予定納税、保険更新など)を年間予定表に書き出しておく
  • 繁忙期の売上の一部を、閑散期用の資金として別口座に分けておく
収入の波を可視化する

軽配送は他の業種と比べて繁忙期・閑散期がある程度予測しやすい業種だとされています。年間の売上を月ごとに記録しておくだけでも、来年以降の資金計画が立てやすくなります。

複数の配送案件を組み合わせて依存先を減らす

閑散期に収入が落ち込みやすい理由のひとつは、特定の1社・1つの配送プラットフォームだけに仕事を依存していることです。業界メディアでは、複数の運送会社と契約して案件を受ける働き方や、平日は定期配送を中心にしながら空いた時間に別会社のスポット配送を組み合わせる働き方が紹介されています。特定の案件だけに依存しにくくなることで、収入面の不安を軽減しやすいというメリットがあるとされています。

案件を組み合わせる場合の考え方としては、次のようなパターンがあります。

  1. 定期配送(ルート便)を軸にする: 曜日・時間が決まっている分、月ごとの最低限の収入を見込みやすくなります
  2. スポット案件・配送アプリを併用する: 定期便が薄い時間帯や、閑散期で件数が減った分を、単発案件で補う形です。ただしスポット案件の件数や報酬はエリア・時間帯によって変動しやすいため、これだけに頼るよりも他の案件と組み合わせるほうが安定しやすいと言われています
  3. 契約先ごとの繁閑差をずらす: 契約先によって忙しい時期が異なる場合、片方が閑散期でももう片方でカバーできることがあります

ただし、契約を増やすほど配車調整や車両管理の手間も増えます。まずは1〜2社で地力をつけてから、少しずつ広げていくという考え方も業界では紹介されています。また、複数の案件を掛け持ちする場合も、報酬を受け取って荷物を運ぶ以上は黒ナンバーの軽貨物車両であることが前提になります。取得がまだの場合は軽配送の開業届出の出し方|黒ナンバー取得までの流れを解説を先に確認しておくと安心です。

契約条件は事前に確認する

案件を掛け持ちする際は、契約先ごとに報酬体系・支払時期・手数料・キャンセル時の扱いが異なります。あとから認識の違いが生じないよう、契約前に条件を書面やメールで確認しておくことをおすすめします。

閑散期にしかできない仕事に時間を使う

閑散期は件数そのものが少なくなるため、売上のことだけを考えて焦るより、普段は後回しにしがちな作業に時間を使うという発想の転換も紹介されています。具体的には、新規取引先を確保するための営業活動、業務改善の見直し、車両の点検・整備、繁忙期に向けた準備などが挙げられます。

  • 新規の配送会社・案件への問い合わせや商談を進める
  • 車両の点検・整備、消耗品の交換など、稼働中は後回しになりがちな作業をまとめて行う
  • 確定申告や経費の記録を整理し、次の繁忙期に向けて経理の負担を減らしておく
  • 繁忙期には取りにくい長期休暇や、体調を整える期間として活用する

閑散期は「仕事がない期間」ではなく「次の繁忙期の準備期間」と捉え直すことで、収入以外の面でも閑散期を有意義に使いやすくなります。

案件が薄い月を迎える前にできる準備

閑散期そのものをなくすことは難しくても、事前の準備で落ち込みの影響を和らげることはできます。

準備の項目具体的な工夫
資金面繁忙期の売上の一部を閑散期用に確保しておく
案件面複数の配送会社・配送アプリに登録し、依存先を分散させる
経費面車検・保険更新など閑散期に重なりやすい固定費を年間予定表で把握する
情報面イベント・セール時期など荷物量が増減しやすいタイミングをカレンダーで管理する

車両の増車や買い替えなど、まとまった資金が必要になる場面では、日本政策金融公庫の新規開業資金のような制度融資を選択肢に入れる事業者もいます。資金調達の考え方は日本政策金融公庫 新規開業資金で確認できます。閑散期を乗り切るための「つなぎ資金」の考え方として、開業前・増車前の早い段階で情報だけでも押さえておくと、いざというときに慌てずに済みます。

この先の一歩

閑散期の収入の波は、軽配送という仕事の構造上ある程度避けられないものです。だからこそ、繁忙期の売上を計画的に分けておく、複数の案件を組み合わせて依存先を分散させる、閑散期にしかできない作業に時間を使うといった工夫を積み重ねることが、年間を通じた収入の安定につながりやすくなります。

単価や稼働時間の考え方から収入の全体像を見直したい場合は、軽配送ドライバーの収入はどう決まるか|単価・稼働時間・経費の考え方もあわせて確認しておくと、閑散期対策と合わせて収支の見通しを立てやすくなります。