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企業配とは|宅配との違い・単価・向いている人

企業配と宅配の違い・日当の相場(15,000〜18,000円)・向いている人を、軽貨物ドライバー向けに整理しました。

執筆・査読: 軽配送Labo 編集部(株式会社ファンリミット) /

一次ソースを確認して執筆し、査読のうえ公開しています。現場コメントは実際に軽配送に携わる運営メンバーが書いています。 記事の作り方

企業配とは、企業間の荷物を運ぶ軽貨物の仕事

企業配(きぎょうはい)とは、個人宅ではなく企業・店舗・工場などを配送先とする軽貨物運送の仕事です。荷主企業の商品や資材を、決まったルート・決まった時間帯で届ける「BtoB(企業間)」の配送を指します。ネット通販の荷物を個人宅に届ける宅配とは、配送先・報酬の決まり方・稼働時間のいずれも違います。

結論を先に言うと、企業配は宅配より収入が安定しやすく日中稼働中心でワークライフバランスを取りやすい一方、荷物が重い・時間厳守のプレッシャーが強い・1日の報酬が固定されているため稼働量を増やしても収入が伸びにくいという特徴があります。

この記事で分かること

  • 企業配と宅配の違い(配送先・報酬体系・稼働時間)
  • 企業配の単価・日当の相場
  • 企業配が「きつい」と言われる理由とその中身
  • 企業配が向いている人・向いていない人の目安
  • 企業配の案件を探すときに確認すべきポイント

軽配送業界における企業配の位置づけ

軽貨物ドライバーが請ける案件は、大きく「宅配」と「企業配」の2種類に分かれます。

宅配は、ネット通販などで個人が注文した荷物を個人宅へ届ける仕事で、配送先は毎回変わり、時間指定や再配達が発生します。報酬は「個建(こだて)」と呼ばれる、運んだ荷物1個あたりの単価で計算されることが一般的です。

企業配は、荷主企業の商品・資材・部品などを、決まった企業・店舗・工場・事務所へ届ける仕事です。配達ルートや配達先があらかじめ決まっていることが多く、配達時間も相手企業の営業時間内に限られます。報酬は「個建」ではなく、1日あたりの固定額(日額)で設定されるケースが多いという点が、宅配との大きな違いです。

軽貨物業界では、新規にドライバーを募集する際に「宅配」「企業配」「スポット便」といった案件の種類を分けて提示する運送会社が多く、どの案件に応募するかで働き方がかなり変わります。

企業配の単価・報酬の相場

企業配の報酬は荷物1個あたりの単価ではなく、1日あたりの固定額で決まることが多いという前提のうえで、相場の目安を見ていきます。

項目目安
企業配の1日あたりの報酬15,000円〜18,000円程度
軽貨物ドライバー全体(フルタイム稼働)の1日あたりの報酬10,000円〜15,000円程度
宅配の配送単価(個建)1個あたり150円〜200円程度
運送会社へのロイヤリティ(業務委託手数料)売上の10%〜15%程度

企業配の日当は、軽貨物ドライバー全体の相場と比べると高めの水準にあることが多いです。ただし、ここから車両のガソリン代・保険料・車検・メンテナンス費用や、運送会社に支払うロイヤリティなどの経費を差し引いた額が実際の手取りになるため、「日当15,000円=そのまま手取り15,000円」ではない点に注意が必要です。

また、企業配は個建ではないため、荷物の個数をどれだけ多く運んでも報酬が増えない代わりに、荷物が少ない日でも報酬が下がりにくいという特徴があります。収入の下振れを避けたい人には向いていますが、体力・効率次第で収入を伸ばしたい人には物足りなく感じられる場合があります。

現場目線

企業配の具体例で考える収入イメージ

例えば、企業配の案件を月20日稼働した場合を考えます。

  • 日当16,000円の企業配案件を月20日稼働 → 売上32万円
  • ここからロイヤリティ12%(目安)を差し引くと、手元に残る額は約28万円程度
  • さらにガソリン代・保険料・車検費用などの経費(月2〜4万円程度が目安)を差し引くと、実質の手取りは月24万円前後になることが多いです

これに対して宅配の個建案件で同じ収入を目指す場合は、配送単価と1日あたりに運べる荷物の個数次第で売上が変動するため、荷物が少ない日・多い日の差が出やすくなります。企業配は「荷物の量に関わらず一定額」という安定性と引き換えに、荷物が多い日でも報酬が増えないという裏返しの特徴がある、という考え方で比較するとわかりやすいです。

※上記は一般的な相場を用いた計算例であり、実際の報酬は契約先・エリア・荷物の種類によって変わります。

よくある質問

Q. 企業配は未経験でも始められますか? A. 軽バン・軽トラックと運転免許があれば始められる案件が多いです。ただし企業配はルートや納品先企業の対応ルールを覚える必要があるため、最初の数週間は宅配よりも覚えることが多いと感じる人もいます。

Q. 企業配は土日も稼働しますか? A. 納品先企業の営業時間に合わせることが多いため、平日の日中稼働が中心で、土日祝日が休みになる案件が多いです。ただし荷主企業の業種によっては土日稼働の案件もあるため、応募前に確認が必要です。

Q. 企業配は宅配より「きつい」と言われるのはなぜですか? A. 荷物のサイズ・重量が宅配より大きい場合がある、納品時間の厳守が求められる、同じルートの繰り返しで変化が少ないといった点が理由としてよく挙げられます。一方で再配達が少なく夜間配達が少ないという点では宅配より負担が軽いとも言えるため、「どちらがきついか」は人の適性によって変わります。

Q. 企業配から宅配に(あるいは逆に)案件を変えることはできますか? A. 契約している運送会社によっては、企業配と宅配の両方の案件を扱っている場合があり、相談すれば変更できることがあります。ただし契約期間中の変更には条件が設定されている場合もあるため、契約書の確認が必要です。

企業配を選ぶときの注意点

⚠ 契約前に確認したいポイント

- ロイヤリティ(業務委託手数料)の実際の割合を契約前に確認する。相場より高い割合を設定している運送会社もあります - 契約期間中の途中解約・荷物の破損・遅延などに対する違約金の規定が契約書にあるか確認する - 日当が固定されている分、荷物の量が極端に少ない・多い日でも報酬が変わらないことを理解しておく - 大型・重量のある荷物を扱う案件かどうかを事前に確認する(体力面の負担に直結します)

企業配は「日当が決まっているから安定して稼げる」という触れ込みで募集されることが多いですが、実際の手取りはロイヤリティと経費を差し引いた後の金額です。言い切りの強い求人広告の文言だけで判断せず、契約条件を具体的な数字で確認する姿勢が大切です。

向いている人・向いていない人

企業配が向いていると考えられるのは、次のような人です。

  • 収入の変動を避けて、毎月の見通しを立てやすい働き方を望む人
  • 平日日中の稼働を中心にしたい人(土日を家族との時間に使いたい人など)
  • 同じルート・同じ取引先との関係を長期的に築くことに抵抗がない人

一方で、次のような人には宅配やスポット便のほうが合っている可能性があります。

  • 稼働量や効率を上げてその分収入を伸ばしたい人
  • 毎日異なる配達先・荷物を扱うほうがやりがいを感じる人
  • 大型・重量物の取り扱いに不安がある人

これから軽貨物を始める場合、まず黒ナンバーの経営届出が必要になります。届出の手続きについては貨物軽自動車運送事業 経営届出(黒ナンバー)で詳しく解説しています。また、軽貨物運送全体の仕組みや働き方の種類については軽貨物運送とは何か|宅配便・引越し補助との違いと働き方の種類も参考になります。

まとめ

企業配は、企業・店舗・工場などを配送先とし、1日あたりの固定報酬で働く軽貨物の仕事です。宅配と比べて収入が安定しやすく日中稼働が中心という利点がありますが、荷物の重量・時間厳守のプレッシャーといった負担もあります。契約前にロイヤリティ・違約金・荷物の種類を確認し、自分の働き方の希望に合うかどうかを判断することが大切です。